
こんにちは、そーちゃんです。
最近、某コンビニの店頭に『爬虫類&両生類の一番くじ』なるものが販売されているのが目に入ってきました。
そんな一番くじのラインナップで一際目立っていたのが、私の大好きな爬虫類である『フトアゴヒゲトカゲ』で、そのリアルなフィギュアの作りには思わず目を奪われてしまうほど…
このサイトでは以前、『フトアゴヒゲトカゲの飼育方法』についての記事を作成したのですが、世間で”一番くじの対象になるほど”爬虫類人気が高まっている現在、
『もっとフトアゴヒゲトカゲについて知りたい!』
『フトアゴヒゲトカゲを実際に飼育してみたい』
という方も増えているのではないかと思い、今回の記事作成に至りました。
フトアゴヒゲトカゲは、爬虫類飼育の中でも特に人気の高いトカゲで、温厚な性格で人にもなつきやすく、見た目の良さと飼育難易度の低さから、ペットとして人気が非常に高い生き物です。
しかし「飼いやすい」といわれる一方で、適切な飼育環境を整えなければ、健康を損ねたり寿命を縮めてしまうこともあります…
この記事では、これからフトアゴヒゲトカゲを飼育しようと考えている方に向けて、飼育の際に注意すべきポイントを詳しくまとめてみました。
温度管理や紫外線ライトの重要性、食事の工夫、ハンドリングの方法など、初心者がつまずきやすい点を中心にお話ししていくので、是非最後まで読んでみてください。
この記事を読めば、フトアゴヒゲトカゲを飼育する際の注意点がほとんどわかるので、安心してお迎えすることができますよ。
それでは、本編へどうぞ!
フトアゴヒゲトカゲってどんな生き物?

まずは簡単にフトアゴヒゲトカゲの基本情報を押さえておきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
学名 | Pogona vitticeps |
英名 | Bearded Dragon |
分布 | オーストラリアの乾燥地帯 |
体長 | 約40〜50cm(成体) |
寿命 | 8〜12年(飼育下では10年以上生きる例も) |
性格 | 温和で人に慣れやすい |
食性 | 雑食性(昆虫・野菜・果物) |
フトアゴヒゲトカゲはオーストラリアの乾燥地帯に生息しており、体長は50cmほどの中型の爬虫類です。
フトアゴヒゲトカゲの”フトアゴヒゲ”の名前の由来は、大きな顎の下にヒゲのような鱗を持ち、興奮するとそれを広げて黒く変色させる習性から名付けられています。
飼育下では10年以上生きることや、温厚で攻撃性が低いこともあり、爬虫類飼育初心者からベテランまで、フトアゴヒゲトカゲは幅広い層から高い人気を得ているんです。
フトアゴヒゲトカゲを飼育する際の注意点8選

それでは、早速フトアゴヒゲトカゲを飼育する際の注意点についてお話ししていきます。
フトアゴヒゲトカゲは比較的飼育が容易な爬虫類であるとはいえ、正しい飼育方法や注意点を知らないと、すぐにお別れ…なんてことになってしまいます。
今回は、フトアゴヒゲトカゲの飼育上の注意点を8つほど解説していくので、是非最後まで見ていってくださいね!
ちなみに、フトアゴヒゲトカゲの飼育方法については、こちらの記事で解説しているので、気になる方は要チェックです。
注意点① 温度と紫外線管理が最重要

フトアゴヒゲトカゲを飼育するうえで、もっとも重要なのが温度と紫外線の管理です。
温度管理

フトアゴヒゲトカゲはオーストラリアの乾燥地帯出身で、高温環境に適応しています。
そのため、飼育下でも生息環境に近い温度を再現しなければなりません。
- バスキングスポット(日光浴する場所):38〜42℃
- ケージ中央の温度:30℃前後
- 夜間:22〜25℃程度
フトアゴヒゲトカゲを飼育する際には、バスキングライトを必ず設置して、さらに岩や流木を置くなどして日光浴できる場所を作るようにしましょう。
また、ケージ内に温度勾配をつけることで、フトアゴヒゲトカゲが体調に応じた心地よい場所を選べるようになるので、”暖かい場所(バスキングスポット)”と”涼しい場所”を作るように、ケージの環境を整えてください。
紫外線(UVBライト)

フトアゴヒゲトカゲは、カルシウム代謝に紫外線B波(UVB)が必要不可欠です。
自然界のフトアゴヒゲトカゲは、太陽光から紫外線を浴びることでカルシウム代謝を行なっていますが、飼育下では毎日何時間も日光浴をさせることは困難なため、ケージ内にUVBライトなどを設置するなどして、適切な環境作りをしなければなりません。
Q.カルシウム代謝って何?
A.爬虫類は変温動物であり、カルシウム代謝にはビタミンD3が欠かせません。ビタミンD3は主に UVB(紫外線B波)を浴びることで体内合成され、これが不足すると「くる病」などの骨の病気を引き起こします。そのため、屋内飼育では UVBライトの設置やカルシウムサプリの補給 が重要になります。
UVBが不足するとクル病(代謝性骨疾患)を発症したり、成長に必要な骨の形成が正常に行われないなどの問題が発生してしまいます。
Q.くる病って何?
A.くる病とは、カルシウムやビタミンD3不足によって骨が正常に形成されず、骨が柔らかく変形してしまう病気です。爬虫類では骨折しやすくなったり、背骨や四肢の湾曲、食欲不振などの症状が見られます。
では、フトアゴヒゲトカゲを飼育する際にUVBライトを設置する上での注意点はどういったものがあるのでしょうか。
- UVBライトは毎日12時間点灯
- ケージ内に紫外線が届くように設置
- ライトは半年〜1年で効果が落ちるため定期交換が必要
この中で、特に重要なことは『UVBライトは半年から1年ほどで交換する必要なある』という点です。
UVBライトは、長い期間使用していると徐々に”紫外線量”が落ちていてしまい、効果がなくなってしまうため、必ず”半年から1年ほど”で交換するようにしましょう。
注意点② ケージサイズとレイアウト

フトアゴヒゲトカゲは幼体のうちは小さいですが、成体になると40〜50cmほどに成長します。
そのため、フトアゴヒゲトカゲがストレスなく活動できるような、十分なスペースを確保できるケージのサイズが必要です。
ケージサイズの目安

- 幼体期:横60cm程度でも可
- 成体期:横90〜120cmが理想
フトアゴヒゲトカゲは幼体の頃は『横60cm×奥行き45cm』ほどのケージサイズで飼育が可能ですが、成体になると最低でも『横90cm×奥行き45cm』ほどのケージを用意しなければなりません。
フトアゴヒゲトカゲの身体のサイズに合わせたケージサイズを用意しないと、ストレスや運動不足の原因になってしまうため、なるべく大きめのものを選ぶようにしましょう。
また、ケージの高さは30〜45cm以上あると、流木やシェルターを設置することができるため、レイアウトの柔軟性が広がりますよ!
横60cm×奥行き45cmのケージ
横90cm×奥行き45cmの成体用ケージ
床材の選び方

フトアゴヒゲトカゲを飼育する際の床材選びは、飼育の安全性や掃除のしやすさに直結します。
床材 | 特徴 | 注意点 |
---|---|---|
ペットシーツ(ペットタオル) | 安価で掃除が簡単 | 見た目はシンプル |
爬虫類用マット | 見た目が自然 | 誤食リスクあり |
砂 | 自然な雰囲気 | 誤食で腸閉塞の危険。初心者には不向き |
フトアゴヒゲトカゲを飼育する際の床材には様々な種類がありますが、個人的には”ペットシーツ”をオススメしています。
飼育のレイアウトをこだわりたい方にはオススメできませんが、誤飲の可能性なし・掃除が容易・ニオイも抑えられるなど、フトアゴヒゲトカゲにとっても飼い主にとっても快適な環境作りができるので、特に飼育初心者の方は是非検討してみてください!
注意点③ 食事のバランス

フトアゴヒゲトカゲは雑食性の爬虫類のため、飼育下でも”昆虫と野菜の両方”を与えるようにしましょう。
また、フトアゴヒゲトカゲは成長段階によって、食事の比率(昆虫と野菜の量)が変化するため、それぞれに合わせたエサを用意してください。
食事の割合

- 幼体(〜6ヶ月):昆虫7割、野菜3割
- 亜成体(6ヶ月〜1年):昆虫5割、野菜5割
- 成体(1年以上):野菜7割、昆虫3割
先ほども紹介しましたが、フトアゴヒゲトカゲの食事の比率は”成長段階”に応じて、徐々に変化していきます。
具体的には、幼体の頃は昆虫をメインで与えるのに対し、成体になるにつれて徐々に野菜の割合を増やしていきましょう。
昆虫は主にコオロギやデュビアを与えるのが一般的で、こちらは通販などでも購入することができます。
昆虫に抵抗のある方や、将来的に人口エサに慣らしていきたいという方は『”昆虫成分”の含まれた人口エサ』を少しづつ与えることで、段々と人口エサがメインの食生活に移行させることができますよ。
与える餌の例

- 昆虫類:コオロギ、デュビア、ミルワーム(与えすぎ注意)
- 野菜類:小松菜、チンゲン菜、カボチャ、人参、ズッキーニ
- 果物類:バナナ、リンゴ(おやつ程度に)
フトアゴヒゲトカゲに与える昆虫は、主に『コオロギ・デュビア・ミルワームなど』がメジャーですが、それらは通販などでも購入できる他、市販の人口エサなどにも”昆虫成分”が多く含まれているものがあるため、比較的簡単に用意することができます。
野菜類に関しては、”シュウ酸”が含まれている野菜(ほうれん草など)や刺激の強い野菜(ニンニクやネギなど)は絶対に与えないことを意識してください。
我が家では、栄養価の高い”小松菜やちんげん菜”などをメインに与えており、月に2回ほどの頻度で果物を与えるようにしています。
果物類に関しては、糖度が非常に高く、与えすぎると糖分の過剰摂取になってしまうため、与えすぎにはくれぐれも注意しましょう。
ちなみに、フトアゴヒゲトカゲの食事には『専用の総合栄養食』を使用するという手もあり、一度人口エサに慣らしてしまえば、コスパ良し・手間かからずのため、めちゃくちゃオススメです!
ですが、フトアゴヒゲトカゲを人口エサに完全に慣らすには、ある程度の時間(半年以上)が必要になってくるため、辛抱強く与えていくことがとても大切ですよ!
栄養補助

- 昆虫にはカルシウムパウダーをまぶして与える
- ビタミンD3入りのサプリメントも週1〜2回使用
フトアゴヒゲトカゲの飼育には栄養補助が必須で、特にカルシウム剤は必ず用意しなければなりません。
カルシウム剤を定期的に与えることで、くる病やカルシウム不足の予防になるため、昆虫などの食事にカルシウム剤をかけて与えるようにしましょう。
また、フトアゴヒゲトカゲはビタミン不足に陥ることも多いため、必要に応じて与えるようにしてください。
上のカルシウム剤であれば、ビタミンD3入りで使いやすくてオススメですよ!
我が家でも愛用しています!
注意点④ 水分補給の工夫

フトアゴヒゲトカゲは直接水を飲む習性が弱いため、水分不足になりやすい生き物です。
そのため、フトアゴヒゲトカゲの給水には”若干の工夫”が必要になります。
- 新鮮な野菜から水分を摂取
- 水入れを置き、霧吹きで湿度を軽く保つ
- 週1〜2回のぬるま湯での温浴も有効(水分補給と排泄促進になる)
基本的にフトアゴヒゲトカゲは、エサやりで与えられる”新鮮な野菜”を食べることで、体内活動に必要な水分を摂取しています。
また、ケージ内には”常に”新鮮な水が入った水入れを置いたり、定期的に霧吹きなどで軽く口元を湿らせてあげることで、水分補給の助けをするのも重要なポイント!
その他にも、ぬるま湯の中で温浴をさせることで、水分補給や排泄などの体内活動を促進する効果が期待できるので、定期的な温浴をさせてあげましょう。
注意点⑤ ハンドリングのコツ

フトアゴヒゲトカゲは比較的人慣れしやすい爬虫類ですが、扱い方を誤るとストレスや怪我につながってしまいます。
こちらでは、ハンドリングする際のポイントをお伝えしていきますよ!
- 尻尾をつかまない
- 身体をしっかり手で支える
- 高所で遊ばせない(落下事故防止)
- 初心者は1回数分から慣らしていく
フトアゴヒゲトカゲをハンドリングする際のポイントは色々あるのですが、一番は”事故なく安全安心な触り方”を心がけることが重要だと思っています。
ハンドリングする際は上記のポイントを意識しつつ、こちらが”急な動き”をしないなど、『フトアゴヒゲトカゲが私たち飼い主を”敵じゃない”と安心してくれるような触り方』を心がけてみてください。
フトアゴヒゲトカゲに限らず、生き物と接するときは何より『思いやり』を全面に押し出した関わり方をするのが超重要ですよ!
注意点⑦ 病気の兆候を見逃さない

フトアゴヒゲトカゲだけではなく、全生き物に共通することですが、人間以外の生き物は”喋れない”ため、体調不良や病気の兆候がとにかく分かりにくいんですよね…
そのため、日々の観察を通して、毎日ペットの体調チェックをすることがとても重要です。
特に、以下のようなサインが出たら注意してください。
- 食欲不振(3日以上食べない)
- 便秘や下痢が続く
- 目が腫れて開かない
- 痩せてきた、動きが鈍い
- 体色が極端に黒っぽい
このようなサインを見かけたら、迷わずに爬虫類に対応した動物病院を受診することを強くオススメします。
私自身、生き物を何匹を飼育していて感じるのですが、細かいサインに気づいて早めに手を打つことが本当に大事なんですよね。
お別れになってしまった個体や欠損させてしまった個体がいるという、強い後悔をした経験があるからこそ、私は毎日の観察を丁寧に行うようにしています。
皆さんも大きな後悔をしないように、生き物をお迎えしたら毎日の観察を欠かさないように心がけて、気になるところはすぐに病院に相談することを心がけてくださいね。
注意点⑧ 長期飼育の覚悟

フトアゴヒゲトカゲは飼育下で10年以上生きることも珍しくない生き物です。
そのため、
『可愛いから飼ってみたい…』
『急に興味を持ったから飼育を始めてみる!』
のような生半可な気持ちで飼育を始めると、お迎えしたフトアゴヒゲトカゲとすぐにお別れになってしまうなどの”最悪な結末”を迎えることになりかねません。
- 食費や電気代(ライト・ヒーター)
- ケージのスペース
- 動物病院の診療費
といった長期的なコストや飼育環境を考えたうえで、フトアゴヒゲトカゲの飼育を始めることが大切です。
とはいえ、省スペースで飼育できる部類の爬虫類だとは思うので、フトアゴヒゲトカゲの成長ペースと皆さんの生活状況を照らし合わせながら、飼育を検討してみてくださいね。
フトアゴヒゲトカゲを飼育してみたくなった方へ

ここまで読んで、さらにフトアゴヒゲトカゲを飼育したくなった方もきっといることでしょう。
そんなあなたに、とっておきのアイテムを紹介します!
その名も『フトアゴヒゲトカゲ飼育セット』!
私自身、フトアゴヒゲトカゲをお迎えする際に、このセットを購入して飼育を始めたのですが、飼育に必要なアイテムが全て入っているため、本当に快適にフトアゴヒゲトカゲとの生活を始めることができました。
正直、爬虫類初心者が飼育用品を揃えるのは”かなり大変”というのが現実で、『どれがいいのかわからない…』となり、飼育を断念してしまうケースも珍しくないため、まずはこういったセットを購入して、フトアゴヒゲトカゲをお迎えするのが個人的にオススメです!
良かったら購入を検討してみてくださいね!
まとめ

フトアゴヒゲトカゲは、その見た目のカッコ良さと飼育難易度の低さから、爬虫類界隈で絶大な人気を獲得しています。
しかし、今あげたポイントを意識しなければ、飼い主もフトアゴヒゲトカゲも悲しい結末を迎えることになってしまいます…
この記事を読んでフトアゴヒゲトカゲへの熱がさらに高まった方は是非、このサイトで紹介している他の記事を読んで、フトアゴヒゲトカゲについての理解を深めてみてください!
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