
こんにちは、そーちゃんです。
皆さんは『サーモスタット』というアイテムをご存知でしょうか。
私自身、様々な人から
『名前は知ってるけど、具体的にどんなアイテムかわからない…』
『サーモスタットって使い方がわからないし、なんか難しそう…』
という声をよく耳にします。
実は爬虫類の飼育において、『サーモスタット』は”命を守るための必須アイテム”と言っても過言ではないほどの重要アイテムです。
ということで今回は、ケージ内の温度を”自動”で管理してくれる『サーモスタット』について、初心者〜中級者の方向けに分かりやすく解説していきます。
サーモスタットとは?【一言でいうと】

サーモスタットの機能を一言で表すと、
『設定した温度を保つために、保温器具を自動でON /OFFする装置』
となります。
つまり、あなたがケージの前で温度計とにらめっこしながら
『ケージ内が熱くなった… OFF!』
『ケージ内が寒くなった… ON!』
と手動で調整する手間を、全て”自動”で行なってくれるというわけです。
なぜサーモスタットが必須なのか?

では早速、『何故、爬虫類飼育においてサーモスタットが必要なのか』についてお話ししていきます。
理由1:保温器具は放置すると高温になりすぎる

サーモスタットが必要とされる主な理由として、
『パネルヒーター・バスキングライト・セラミックヒーター・暖突など の保温アイテムには、一般的に”温度の上限がない”ため、放置すると危険な温度に達することがあるから』
ということが挙げられます。
例: パネルヒーター
→ 設定なしで使用すると、床面温度が”50℃ 以上”になることもある。
当然、ケージ内が”予想外の高温”に達してしまうことは大変危険なこと。
ケージ内が高温になってしまうと、フトアゴヒゲトカゲ・レオパードゲッコー・リクガメなど、多くの爬虫類たちが”火傷や熱中症など”のリスクに晒されることになります。
理由2:冬の”急激な寒暖差”は爬虫類にとって”命に関わる”

サーモスタットが必要な理由の2つ目に
『冬の”急激な寒暖差”には”迅速に”対応しなければならないから』
という点も挙げられます。
一般的に、爬虫類は『寒さに弱い』という特徴を持っており、特に周囲の温度が”20℃”を下回ると、体内機能が低下して”生命の危機”に瀕してしまうことも…
だから、常に”設定した温度を保つ”ことができるサーモスタットの存在が重要というわけです。
理由3:温度管理の“自動化”は飼い主の大きな助けになる

実は、サーモスタットは爬虫類にとって大事な役割を果たすだけでなく、
『飼い主にとって、”飼育の安定化”に大きく貢献してくれる』
というメリットがあることも忘れてはなりません。
もし、サーモスタットがあれば
といった”私たちの目が離れている”ときも、安心して”温度管理”を任せることができます。
『温度管理の自動化=飼育の安定化』と覚えておこう!
サーモスタットの仕組みってどうなってるの?
サーモスタットは簡単に説明すると以下のようなシステムだと覚えておきましょう。

具体的には
- サーモスタットに予め、希望する温度を設定しておく。
- サーモスタットがケージ内の温度を測る。
- サーモスタットに”暖突やヒーターなど”の暖房器具を接続しておく。
- 設定した温度の応じて、サーモスタットが暖房器具の温度を”自動”でON・OFFする。
というシステムのもと、サーモスタットは作動する仕組みとなっています。
サーモスタットの種類
単に『サーモスタット』といっても、実は様々な種類が存在しています。
| 種類 | 特徴 | 価格帯 | 向いている飼育 |
|---|---|---|---|
| オンオフ式(単純式) | 設定温度を境にON/OFF切替 | 2,000〜4,500円 | ほとんどの爬虫類に万能 |
| 比例制御式(PID方式) | 微調整しながら温度を安定 | 5,000〜12,000円 | ヘビ・ヤモリ系に最適 |
| デジタル式 | 設定が正確、表示が見やすい | 3,500〜20,000円 | 初心者〜上級者全般 |
| アナログ式 | 安価だが精度は低め | 1,500〜3,000円 | 予算を抑えたい初心者 |
| 多チャンネル式 | 1台で複数のヒーターを管理 | 8,000〜20,000円 | 大型ケージ・多頭飼育 |
しかし、基本的に爬虫類飼育では
の2つが用いられることが一般的です。
オンオフ式(単純式)

オンオフ式(単純式)とは、
『設定温度を境に”電源ON /電源OFF”を繰り返す最もシンプルな仕組み』
のサーモスタットです。
このサーモスタットの強みは以下の通りとなっています。
とにかく、”単純”な仕組みでできているため、非常に”扱いやすい”のがポイントで、個人的には”最も初心者にオススメしたい”サーモスタットです。
一応、『ON ↔ OFFの切り替えなので、温度が少し上下しやすい』という懸念点はありますが、私は数年間使用していて”一度も”温度調節に困ったことはありません。
デジタル式

デジタル式とは、
『設定温度を精密に制御でき、画面表示や操作がしやすいタイプ』
のサーモスタットです。
このサーモスタットの特徴は以下の通りとなっています。
デジタル式のサーモスタットは、初心者〜上級者まで幅広い層から人気であり、どちらかといえば”精度や見やすさを重視する人”にオススメです。
値段は高いが”機能性”は抜群なのでオススメ!
サーモスタットを設置する際の注意点

実は、サーモスタットの性能は”温度センサーの位置で8割決まる”と言われるほど、設置場所が重要になってきます。
温度センサーを誤った位置に設置すると、
- ケージ内の温度が上がりすぎる
- 十分に暖まらない
などの問題が起きてしまうので要注意です。
サーモスタットの温度センサーを設置する際は、以下の点に注意しましょう。
バスキングスポットの近くに温度センサーを設置してしまうと、センサーが高い温度を検知してしまい、誤作動の原因となってしまいます。
また、基本的に爬虫類たちに”触られない・かじられない”位置にセンサーを設置しないと、”誤飲・誤食・センサーの故障”などの原因になるので、細心の注意が必要です。
サーモスタットのQ&A

それでは最後に、サーモスタットについて、よく聞かれる質問についてお答えしていきます。
Q. サーモスタットは壊れるとどうなる?
A.『暴走して高温になり続ける』ことや『逆にヒーターがつかなくなる』があります。
どちらも飼育している爬虫類にとって危険なため、2〜3年に1度の買い替えがオススメです。
Q. サーモスタットは複数台必要?
A.大型ケージの場合は、上部・下部のヒーターで2台必要です。また、多頭飼育の場合は”ケージごと”にサーモスタットを用意するようにしましょう。
まとめ

サーモスタットは、
という爬虫類飼育に欠かせない機能を持った”超便利アイテム”です。
特に、飼育初心者に関しては
『保温器具よりも先にサーモスタットを買うべき』
と言われるほど重要なアイテムとなっています。
爬虫類の健康は”温度管理”が最も大事な要素です。
この記事を参考に、あなたのペットたちにも快適な温度環境を整えてあげてくださいね。
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