
こんにちは、そーちゃんです。
近年、ペットとしての人気が高まりつつある爬虫類たち。
そんな中でも、一際輝きを放つ、まるで小動物のような爬虫類が存在するのをご存知でしょうか。
その爬虫類の名は『クレステッドゲッコー』。
クレステッドゲッコーは個性的で愛くるしい見た目と、小動物のような人懐っこさ、それに飼育の用意さから、爬虫類界隈で高い人気を獲得している爬虫類です。
ということで今回は、生き物飼育歴10年以上の私が、クレステッドゲッコーの基本情報から魅力、飼育方法について、初心者〜中級者の方にも分かりやすく解説していきます!
この記事を読めば、クレステッドゲッコーを飼育したくなること間違いなしですよ!
クレステッドゲッコーってどんな生き物?

まずは、クレステッドゲッコーがどんな生き物かを見ていきましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
学名 | Correlophus ciliatus |
分類 | 爬虫類 > 有鱗目 > ヤモリ科 |
原産地 | ニューカレドニア(南太平洋) |
体長 | 約18〜25cm(尾含む) |
寿命 | 約10〜15年(飼育下) |
性格 | 穏やかで人に慣れやすい |
活動時間帯 | 夜行性 |
食性 | 雑食(果実、昆虫、樹液など) |
繁殖 | 卵生(2個ずつ産卵) |
特徴 | まつ毛のような突起、尾の自切性、壁登りが得意 |
クレステッドゲッコーの名前の由来は『王冠』!

クレステッドゲッコーは、和名では『オウカンミカドヤモリ』とも呼ばれる、イシヤモリ科に分類されるヤモリの一種です。
クレステッドゲッコーという名称の由来は、英語で『crested=王冠を被った gekko=ヤモリ』という意味!
クレステッドゲッコーの魅力の一つである、目の上部から背面にかけて並んでいる棘状の鱗を『王冠』に見立てて、この英名が付けられているのは何ともオシャレですよね!
和名の『オウカンミカドヤモリ』からも、そのビジュアルの高貴さが伝わってくると思います。
クレステッドゲッコーは亜熱帯出身の中型ヤモリ

クレステッドゲッコーは、ニューカレドニア南部の熱帯雨林に生息する樹上性のヤモリ。
ニューカレドニアといえば、綺麗なサンゴ礁が広がる、世界最大規模のラグーン地帯として有名で、クレステッドゲッコーはそんな亜熱帯地帯の樹上で生活しています。
また、クレステッドゲッコーは体長18〜25cmほどの中型のヤモリで、飼育下では10年以上生きることもある、意外にも長寿な生き物!
彼らは中型のヤモリ、且つ長寿ということで、飼育スペースをあまり必要とせず、10年以上もの間、一緒に人生を歩んでくれるパートナーとして、非常にペット人気が高い爬虫類なんです。
クレステッドゲッコーは”人馴れする”爬虫類!

クレステッドゲッコーは『穏やかで大人しい』性格の持ち主で、爬虫類としては数少ない”人馴れしやすい”という特徴を持っています。
そのため、馴れてくればハンドリングすることも可能で、手の上で落ち着いた様子を見せてくれることもあるんです。
ハンドリングできる爬虫類って、テンション上がりますよね!
また、クレステッドゲッコーは夜行性のため、日中は物陰でじっとして過ごし、夕方から夜にかけて徐々に活動し始める生き物。
野生下では、夜の間はずっとエサを求めて、生活スペースである樹上を歩き回っているとされています。
そんなクレステッドゲッコーは雑食性の生き物で、野生下では『昆虫や果実、樹液など』を主食にしていますが、飼育下では『クレスゾル』や『クレスバイト』といった人工エサを主食として与えることが多く、実は虫が苦手な方でも飼育が可能な爬虫類なんです。
クレステッドゲッコーは独特なビジュアルの持ち主!

クレステッドゲッコーは、目の上部から背面にかけて並んでいる棘状の鱗が特徴的で、その『王冠』とも表現されることもある鱗は、まるで『まつ毛』のようにも見えます。
また、クレステッドゲッコーの尻尾は、なんと自切(自分で切断すること)が可能で、危険を感じると、その尻尾を自ら切断して”囮(オトリ)”のようにすることで、天敵から逃げることができるんです。
ストレスを感じすぎると尻尾を切断してしまうこともあるため、クレステッドゲッコーを飼育する際には、ハンドリングをし過ぎないなどの配慮が必要になります。
さらに、クレステッドゲッコーは樹上性のヤモリということで非常に木登りが得意なヤモリ!
その手足の指先には『趾下薄板(しかはくばん)』と呼ばれる無数のヒダがあり、それらが木々や壁などの微細な凹凸に引っかかることで、木や壁、さらにはケージのガラス面にも張り付いて移動することができるんです。
クレステッドゲッコーを手に乗せた際の『趾下薄板』の独特な感触には、クセになること間違いなしです!
では、そんなクレステッドゲッコーの魅力とは一体何なのでしょうか。
クレステッドゲッコーの魅力3選!

クレステッドゲッコーは、その独特な見た目も大きな魅力の一つですが、それ以外にもさまざまな魅力を兼ね備えた爬虫類です。
そこで今回は、クレステッドゲッコーの魅力を3つに絞ってお話ししていきます。
🟡 魅力①:まつげのような「まぶたの突起」と愛らしい見た目

クレステッドゲッコーの最大の特徴は、何といっても”目の上部から背面にかけて並んだ「まつげ」のような突起”です。
このユーモラスな突起が、クレステッドゲッコーに独特な表情とチャーミングな見た目を与えており、『まつげヤモリ』という愛称で親しまれる理由にもなっています。
また、クレステッドゲッコーには爬虫類特有の「怖さ」が少なく、どこか哺乳類的な愛らしさがあるのも大きなチャームポイント!
彼らのまんまるの目とユニークな優しげな顔つきを見ていると、本当に癒されるんですよね。
さらに、クレステッドゲッコーは、モルフ(色や模様のバリエーション)の種類が非常に豊富なため、自分のお気に入りの個体を選べることや、コレクション性が高いことも魅力の一つ!
爬虫類は基本的には”見て楽しむペット”ですが、クレステッドゲッコーのモルフには、ハーレクインやフレイム、ピンストライプなど、美しくて繊細な模様が多いため、観察していると『美術品を鑑賞しているような満足感を得られる』のも忘れてはいけない魅力です。
🟡 魅力②:人工フードでOK!飼育が簡単で初心者向き

クレステッドゲッコーは爬虫類の中でも飼育がしやすい部類に入ります。
なかでも注目されているのが、専用の人工フードで栄養管理が完結できる点!
クレステッドゲッコーは他の昆虫食の爬虫類と異なり、基本的に『クレスゾル』や『クレスバイト』といった人工エサを与えるだけで、簡単に飼育することができるんです。
そのため、『爬虫類は飼育したいけど虫はちょっと…』という方も飼育が可能!
その他にも、クレステッドゲッコーは臭いが少なく、夜行性でうるさくすることもないため、ペットとしてのハードルが非常に低いことも魅力として挙げられます。
夜行性ということで、夜に飼育用品のメンテナンスや餌やりが可能なため、日中に忙しい社会人や学生でも飼育が可能です。
さらに、クレステッドゲッコーは適正温度22〜26℃、湿度60〜80%のため、基本的にはエアコン下の室内で、ケージ内に霧吹きを使用して湿度を上げるだけで、細かい温度・湿度管理なしで飼育できるのも大きな魅力!
なかなか、ここまで飼育難易度が低い爬虫類も珍しく、初心者の方でも安心して飼育を始めることができるんです。
🟡 魅力③:性格が穏やかで、人にも慣れやすい

多くの爬虫類は臆病で触れ合いが難しいとされますが、クレステッドゲッコーは性格が温厚でハンドリングもしやすいのが大きな特徴です。
基本的にクレステッドゲッコーは暴れたり、急に噛みついてきたりすることがないため、ゆっくりと時間をかけて慣らしていけば、手に乗ってくれるようになるなど、ハンドリングなどの触れ合いも十分に可能!
もちろん、人馴れするかどうかは個体差があるものの、ストレスを与えないようにじっくり慣らしていけば、”ただ眺めるだけのペット”ではなく、”触れ合えるペット”になれるポテンシャルがあるのは、クレステッドゲッコー特有の魅力といえるでしょう。
また、クレステッドゲッコーは非常に表情が豊かであり、飼育していると”感情が読み取れたりすることもある”というのもあるくらいです。
飼育していて、こんなにもワクワクする爬虫類はなかなかいませんよ!
クレステッドゲッコーの飼育方法

クレステッドゲッコーは、爬虫類の中でも飼育しやすい部類に入りますが、正しい飼育方法を知らない状態でお迎えしてしまうと、すぐに悲惨な結末を迎えてしまいます。
ということで、クレステッドゲッコーの飼育設備と、その飼育方法について解説していきます。
まずは、飼育設備一覧から見ていきましょう。
用品名 | 目的・役割 | 初心者へのおすすめポイント |
---|---|---|
飼育ケージ | 安全な生活空間を提供 | 縦長タイプが最適(例:30×30×45cm) |
床材(ベースマット) | 湿度調整と衛生管理 | キッチンペーパーからスタート可能 |
登り木・シェルター | 運動と隠れ家スペースを確保 | 自然素材で安心感UP |
保温器具 | 温度管理(22~26℃が理想) | 暖突やセラミックヒーターが人気 |
紫外線ライト(UVB) | 骨の健康を保つ | UVB5.0程度が最適 |
温湿度計 | 環境を正確に把握 | デジタル式が便利 |
霧吹き・加湿器 | 湿度を維持(60~80%) | 朝晩2回の霧吹きが基本 |
餌皿・水皿 | 人工フードや水分補給に使用 | シンプルな陶器皿でOK |
専用人工フード | 主食として使用 | RepashyやPangeaが定番 |
🏠 飼育ケージは高さ重視で選ぶのがポイント

クレステッドゲッコーは木登りが得意な「樹上性ヤモリ」です。
そのため、クレステッドゲッコーを飼育する際には、横幅よりも高さのあるケージを用意しましょう。
具体的には、『幅30cm × 奥行30cm × 高さ45cm』ほどのケージであれば、クレステッドゲッコーにとって、ストレスなく上下移動ができる環境が整えられます。
また、ケージの素材には、通気性の良い『メッシュタイプ』のものか、前開きでメンテナンスのしやすい『ガラス製』のものがオススメです!
🛏 床材は、掃除と湿度管理のしやすさがポイント!

クレステッドゲッコーの床材は、様々な素材が使われていますが、初心者の方には『キッチンペーパー』がオススメ!
『床材にキッチンペーパー?』と思う方もいるかもしれませんが、爬虫類飼育者にとって、キッチンペーパーは、最も扱いやすくて安価な床材なんです。
キッチンペーパーは吸水性に優れているため、クレステッドゲッコーの排泄物もある程度は吸水することができます。
そのため、キッチンペーパーを使用すれば、床材選びに重要な『掃除のしやすさ』と『衛生管理』が安価で両立できるんです。
また、その他の床材のおすすめ度については下の表にまとめたので、気になる人はチェックしてみてください!
床材タイプ | 特徴 | 初心者向け度 |
---|---|---|
キッチンペーパー | 安価で交換しやすく、衛生的 | ◎ |
ヤシガラ土 | 保湿力が高く見た目も自然 | ○ |
樹皮チップ | 湿度管理がしやすいが誤食に注意 | △ |
🌿 登り木・シェルターはストレス軽減に必須!

クレステッドゲッコーを飼育する上で、『登り木』と『シェルター』は必須アイテムです。
樹上性のヤモリであるクレステッドゲッコーにとって、ケージ内に木登りの代わりとなる『登り木』がないことは大きなストレスとなってしまいます。
また、クレステッドゲッコーは夜行性で、野生下では日中の間は隠れて過ごしていることから、”天敵から身を隠せる”シェルターを、ケージ内に用意してあげることも必須!
ケージ内には登り木となる流木やツタを用意したり、身を隠せるような観葉植物やシェルターを必ず用意するようにしましょう。
🌡 保温器具:寒さに弱いため、冬はしっかり対策を

クレステッドゲッコーの適温は22〜26℃のため、日本の冬を乗り切るためには保温器具が必須です。
他にも生き物を飼育していて、常時暖房を付けっぱなしにしている人以外は、コストパフォーマンス的にも、爬虫類用の保温器具の購入をオススメします。
保温器具には『暖突』などのケージ全体を上からあたためるものを使用しましょう。
また、暖突を使用する際には併せて、サーモスタットと呼ばれる、自動で温度の調整をこなってくれる機器を導入するのがオススメですよ!
暖突はこちら!
サーモスタットはこちら!

☀ 紫外線ライト(UVB)は骨の健康を守る必需品

野生下のクレステッドゲッコーは、太陽光を浴びてビタミンD3を生成し、カルシウムの吸収を行なっていますが、室内飼育ではケージ内に『紫外線ライト(UVBライト)』を設置して、太陽光の代わりを用意します。
クレステッドゲッコーなどの爬虫類にとって、ビタミンD3を生成できないこと=カルシウムが足りなくなることを意味するため、紫外線を浴びられる環境を用意することはとても大切です。
紫外線ライトを選ぶ際には『UVB5.0レベル』のものを用意し、昼間の時間帯(12時間程度)はずっとライトが点灯しているようにしましょう。
また、紫外線ライトを使用しない場合は、エサやりの際に『ビタミンD3』を添加することで、カルシウム不足になることを防げます。
🌡 温湿度計:管理の“見える化”が大切!

クレステッドゲッコーに限らず、どんな生き物を飼育する上でも、温度や湿度は”感覚ではなく数値で測る”ということがとても大切です。
生き物たちは、些細な温度変化でも体調を崩してしまうことがあり、最悪の場合は取り返しのつかないことになってしまうことすらあります。
そのため、ケージ内には『デジタル式の温湿度計』を必ず設置するようにしてください。
可能であれば、ケージの高いところと低いところの2箇所に温湿度計を設置するのがオススメですよ!
💧 霧吹き・加湿器:湿度が命!

クレステッドゲッコーは湿度の変化にとても敏感な爬虫類です。
ケージ内の湿度管理ができていないと、『脱皮不全』を起こしてしまったり、体調不良の原因となってしまいます。
クレステッドゲッコーを飼育する上での適切な湿度は60〜80%のため、朝晩の2回程度、ケージ内に霧吹きをして、高めな湿度を保っていきましょう。
また、ケージ内に水滴が残るくらい霧吹きをしてあげれば、その残った水滴がクレステッドゲッコーの水分補給になるので、”少し霧吹きしすぎなくらい”を目安にすることがポイントですよ!
🍽 餌皿・水皿はこぼれにくく、安定感のある皿を選ぼう

クレステッドゲッコーの餌皿・水皿は”こぼれにくくて、安定感のあるもの”を選びましょう。
軽くて、安定感に欠ける容器を設置してしまうと、クレステッドゲッコーが移動する際に、餌や水がこぼれてしまうことが多く、ケージ内が清潔に保たれず、掃除が大変になってしまいます。
また、餌皿・水皿はすぐに汚れてしまうため、1日に1回以上は洗って取り替えることを心がけましょう。
餌皿・水皿はなるべくケージ内の”高めの位置”に設置してあげると、樹上性のクレステッドゲッコーにとって、食べやすい環境を作ることができますよ!
🥣 専用人工フードは手間いらずの完全食!

クレステッドゲッコーは昆虫や樹液、果実などを主食にしている雑食性の生き物のため、飼育下では、それらの栄養素がバランスよく含まれている『クレステッドゲッコー専用フード』を与えるのがオススメです。
もちろん、昆虫や果実などを与えるのも良いのですが、圧倒的に手間とコストがかかること、栄養バランスの管理が難しいことから、主食には専用フードを与えるとストレスなく飼育することができます。
たまに、昆虫や果実を”おやつとして”与えると、クレステッドゲッコーも喜んで食べてくれますよ!
飼育用品が全て揃った『飼育セット』もある!

ここまで、クレステッドゲッコーの飼育設備について紹介してきましたが、中には
『全部揃えるのは大変…』
という人もいると思います。
しかし、そんな方には『クレステッドゲッコーの飼育セット』という選択肢がオススメです!
この飼育セットを購入すれば、クレステッドゲッコーを快適な環境で飼育する準備を”すぐに”整えることができます。
是非コチラの飼育セットも選択肢に入れてみてください!
まとめ

クレステッドゲッコーは、その特徴的なビジュアルと飼育しやすさから、高い人気を誇っている爬虫類です。
爬虫類ショップやイベントでは、最早目にしないことがないほど、流通量も多く、飼育方法も確立しているため、初心者の方でも飼育しやすいといえます。
これを機に、是非クレステッドゲッコーの飼育を検討してみてください!
素敵なクレスライフを送ってくださいね!
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